かわむらの
日々
帯合わせ
薔薇が見頃なようで
お隣の富士市中央公園の薔薇が綺麗だったと、お客様から教えていただきました。ゴールデンウィークには逆に休みがなくなる因果な商売のおかげで、この時期はゆっくりと花を愛でる心の余裕もありませんでした。綺麗だと聞けば見に行きたくなるものですが、きっとこの先も色々あって時期を逃すのでしょう。
そんな話題からの流れで、今日はこんな一品を紹介します。
薔薇の地紋を織り出した丹後の紋意匠に、型で薔薇を飛び柄に配した小紋。
上品な灰白色の地色。気軽に幅広く着用できる良品だと思います。
ここからは帯合わせ。単衣での着用を想定して、夏帯をのせていきます。まずは博多の紗八寸帯。
地色の共通性と、一見して題材が分かりにくい文様ということで選んでみました。小紋の方の題材がはっきりしてますからね。「逃げてる」なんて言わないでくださいね。現実的な選考方法の提示だと思っていただければ幸いです。
続いては、西陣の絽つづれ八寸帯で。やはり上の一点と同じく、テーマをぼかして馴染みやすい色からの選択です。
「一見して何か分からない柄が実は一番合わせやすい」
付き合いのある西陣の織元の社長さんがよく仰有る言葉ですが、至言だと思います。製作者側もそう言ってるのですからね、「逃げ」じゃないですよ。
最後はこちら。同じ西陣織元の絽つづれ。
やっぱり「逃げ」てますかね。でも良い感じでしょう?