かわむらの
日々
帯合わせ
更紗に蝶
2月に入り節分を迎えました。この日をもって新しい年に切り替わる、まさに「節」を「分」ける日となります。コロナ以前には、当地の富士山本宮浅間大社でも大相撲の関取を迎えて華々しく節分祭を行っていましたが、昨年に続いて今年も縮小開催となりました。残念ですが、あと少しの辛抱でしょう。春を待つ気持ちというのは正にこのことかと実感します。
紹介品は春らしく。
更紗文様を表したフジモト制作の付下げ。
どちらかと言えばキリッとした小粋な表現が多いフジモト作品にあって、少し珍しい華やかな一品です。いや、それは少し語弊がありますね。フジモトさん自身もそういった傾向があるものの、当店のリクエストがキリッとした小粋さなのでそれに応えてくれているというのが正解でしょう。この一品も「たまには若向きな付下げも」という当店からのリクエストに「うちが作れる最大限の派手ものです」という言葉と共に仕上げてきてくれたものです。
余談はさておき、年の始まりを慶ぶ一品として相応しい、華やかで動きのある表現に仕上がりました。袋帯にも華やかと動きを求め、帯清の蝶文を合わせて紹介します。
5月に行われるコロナ5類移行への発表に伴い、イベントや祭事も制限なしの開催が検討されているようです。この3年間の停滞を脱して、色々な事象が華やかに大きく動き出してくれると良いですね。富士山麓の片隅から祈っております。