かわむらの
日々
帯合わせ
吉祥菱文様
今年は各地で夏祭りが復活し、それも軒並み大盛況だそうですね。我慢を強いられた数年間を取り戻したい感情もあるでしょうし、天気にも恵まれすぎるほど恵まれているのも要因でしょう。
来月初めには当地でも夏祭りが開催されますが、どれほどの人出があるでしょうか。準備に追われながらそんな話題に花を咲かせております。
紹介品は夏から離れます。
植山正織物さんのすくい織八寸帯。西陣の縞御召にのせてみました。
✖️マークのようにも見えるこの文様、実は菱文をアレンジしたものです。初めてこれを見た時には、若い人たちのストリートファッションにでも呼応してきたのかとも思いました。寺町辺りのショップで取材してきたんじゃなかろうか、だとしたら只者じゃないな植山さん。なんて想像を巡らせてしまいましたが、菱文アレンジということで落ち着くことができました。
クセがある顔つきですが、着物にのせると意外に馴染みます。特に御召や紬にはとても好相性ですね。「一見して何かわからんような柄が、実は一番合わせやすい」は、そのむかし当の植山さんからお聞きした言葉ですが、それを体現している一品とも言えそうです。