かわむらの
日々
帯合わせ
赤で繋げる組み合わせ
夏休みも終わったようで、小中学生が登校する元気な声が響くようになりました。しかし、日中の気温はまだまだ真夏のものですね。ほぼ冷房の中で過ごしているこちらからすると、登下校の間だけでも外にいるのは大変だなと心配になってしまいます。特に我が家の中学生は親に似てとても暑がりなものですから、辛い日々のスタートとなっているようです。
今日はこんな組み合わせで。
千切屋の小紋に村山刺繍の九寸なごや帯。ともに印象的に使われている赤の繋がりで合わせてみました。
千切屋が羽衣染というブランド名で展開している染仕事のシリーズで、制作は同人の各メーカーが担うことになります。この一品の制作は岡重。丁寧な手挿しの仕事で発色良く仕上げられています。
雪輪取りに疋田の染なごや帯。実はこの疋田部分は他の生地から切り出してきたもの、謂わばパッチワークになります。パッチワークと言うと聞こえが悪いかもしれませんが、古くから使われてきている技法であり、一見してそうは見せないところに作り手の腕の見せ所があります。
こちらの一品、繍いを看板技法にしている村山刺繍店による流石の仕上がりです。絞りを使った刺繍屋の仕事。考えてみれば、確かに刺繍屋さんならではの仕事だということに気付かされます。
ともに存在感のあるアイテムどうしですが、うまく調和してくれたのではないでしょうか。