かわむらの
日々

帯合わせ

千切屋付下げ 白揚げ宝尽くし

少しだけ風に涼しさを感じられるようになってきました。暑さ寒さも彼岸までの格言は、この異常気象時代でも果たして通用するものなのでしょうか?これからの数日間でそれが試されます。呉服店にとっては、お客様の「暑すぎて着れない」問題が解消されるかどうかの重要な局面でもあります。一日終わりのビールの美味さが半減しようとかまわないので、やはり着物を着るのに相応しい気候になってくれることを祈ります。

さて、今日も新作紹介です。

千切屋からの一品。横段ぼかしに宝尽くしの付下げです。実際の制作は市川染匠。

胡粉仕上げの白揚げなので、落ち着いた中にもキリッとした存在感があります。鶯色系統の地色は若さも感じさせますが、全体の印象としてはエイジレスな感覚です。

千切屋からの付下げとしては、当店が選ぶのは市川染匠制作のものが圧倒的に多いようです。名前を意識したことは一度もないのですが、やはりストライクゾーンに入ってくるものですね。

帯合わせの一例として、となみ隆の紹巴袋帯を。白揚げに応えて白銀仕上げの献上文です。

余計な色は入れない‥と言えば格好良く聞こえますが、合わないわけがないとも言える組み合わせでもあります。でも、そこはかとなく粋さも感じられるのではないでしょうか。おすすめです。

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