かわむらの
日々

着物

無双の小紋

八月も最終が近づいてきましたが、相変わらずの猛暑が続きます。夏物を作っていただいたお客様からも、「せっかく用意しても、この暑さじゃ流石に着られないよ」なんてお声をいただいております。確かにとは思いつつ、この気候の変化には何らかの対応が必要だなと痛感させられる毎日です。

そんなところに懐かしい人が顔を出してくれました。その人は以前、ある取引先で当店の担当をしてくれていた人で、そこを辞めて違う業界に転じていたはずだったのですが、なんとまたこの呉服業界に舞い戻ってきたとのこと。

若いのにまあ珍しいことだと呆れつつも歓迎し、ご祝儀というわけではないのですが、少しお付き合いさせていただきました。そのうちの一品を紹介します。

絽の地に友禅を施し、その上から紗をかける無双の小紋。

こういうことです。

二枚の生地の重なりから生まれるモアレや、動きによって生じる複雑な色の変化が楽しく魅力的な一品。

従来は、単衣と夏物の間のほんの少しの期間が着用時期とされていましたが、現在では単衣と同様に考えて良いことになっています。

薄物が重なるこの生地感覚は、現代の長く暑い時期が続く気候を考えると、もっと活用しても良いのではないかと考えます。そんなことを思っていたところに、懐かしい顔が舞い戻りこのアイテムを勧めてくれたので、少し揃えてみました。その懐かしい担当さんが新しく勤めることになったのは「染の川勝」さんです。

また当店の品物にも新しい感覚が加わることも、とても楽しみにしております。

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