かわむらの
日々

帯合わせ

絵羽小紋「網干」と二重紗九寸帯

汗ばむ陽気が続いております。昨日は水曜で定休日でしたが、片付けなくてはならないことがあり半分仕事の一日になりました。働き方改革が叫ばれている昨今ではありますが、自営業者にはそれは当てはまりませんね。若い時には決して思わなかったですが、休みの日に仕事が進むのは嬉しいことだったりします。

さて、最近のこのコーナーは小物を取り上げることが多かったですが、今日は原点回帰で組み合わせ例を紹介します。

絽の絵羽小紋に丹後の二重紗九寸なごや帯。ともにまだ商品紹介ページには取り上げてない品です。

「網干」文様。使用後の網を干すため三角錐状に吊った状態を文様化したもので、江戸時代の小袖などにもよく使われている古典文様です。現在ではあまり見かけることはないと思いますが、当時は浜辺でのお馴染みの光景だったのでしょうね。紅型などにも使われるので夏物に限定されるものではないのでしょうが、やはり夏が似合う文様ですね。

相方の二重紗九寸帯。透け感の多い爽やかな風合いで、当店の夏帯の中でも人気の高い品物です。この状態から色を掛けることも可能ですが、まずは白で使われる方が多いですね。ほとんど無地感覚ですから、カジュアルからセミフォーマルまで幅広く使えるところも魅力です。

コロナで出ていく場所がないと言われている中でも、夏のしゃれ物に関しては去年も今年も注目は高まっています。度々ここでも申し上げていますが、比較的身軽に装える夏は和装の入門に適した季節なんですね。

着物を楽しめる提案を色々と用意してますので、ぜひ覗いてみてください。

 

©呉服のかわむら