かわむらの
日々

北川小紋と梅垣織物九寸帯

今月から緊急事態宣言も解除となり、そうするとよくしたものでお出かけ向きの着物に声が掛かる機会が増えてきました。人が外へ出なくなって失う需要は飲食店ばかりではなく、私たちのような衣料の業界、取り分け「着飾る」という要素の強い衣料品はより大きく影響を受けたと思います。我々呉服店然り。それが明けて一週間余り、人の心が少し明るくなるだけでこんなに違うものかと改めて感じております。

コロナ前の流れから変わらず、付下げや小紋に多くお声が掛かっていますが、ここ数組の方々からのご注文を顧みて感じるのは、より明るい感覚が求められているということです。お見分けいただいたものを載せるわけにはいきませんが、例えて言うならこういう雰囲気の組み合わせが目立っています。

染の北川小紋に梅垣織物九寸帯。

若向きな感覚として別に珍しくないと仰有る方もいるかと思いますが、割と地味好みな当店としてはちょっとしたニュースなんです。

若い年齢層のお客様が多かったこともありますが、目にも明るくて楽しいですね。このまま明るい方向に進んでくれることを願います。

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