かわむらの
日々

帯合わせ

植山さんのすくい八寸帯 カブ

気温も下がり、だいぶん冬らしい空気になってきました。こうなってくると鍋物などが恋しくなりますが、今年は冬野菜の出来が良いようで、あちこちから頂いております。有り難いことです。

以前にもここで記しましたが、12月は多くの取引先が品物持参で当店を訪れます。年末を静かに過ごしたいと思いつつ、ついつい仕入れてしまうのが毎年のパターンとなっておりました。

去年は幸か不幸か、コロナの流行もあって本当に静かな年末となりましたが、今年はそれ以前の様子が戻ってきた感があります。それはそれで「幸か不幸か」感がありますが、やはり賑やかな方が店も活気付くのでしょうね。あとはお客様にも賑わっていただくことを望みます。

こちらは植山正織物からの新しい一品、すくい織の八寸帯です。

柄は前にも扱ったことがあるカブです。地色をいま当店が注目している紺で上げてもらいました。

典型的な久留米絣にのせてみました。こうした紺地の絣と合わせた時に、民芸的な味の中に少しスタイリッシュな香りも出してくれる、そんな感じだとお伝えしたかったのですが、そう感じていただけますでしょうか。

ハラ文です。植山さんの八寸は普段着向きとして非常に支持率の高いアイテムであり、ファンになったお客様が何度も求めるという傾向があります。飽きられない秘訣は色々あると思いますが、私たちのような小売店と直接取引することによって、着る方の要望を吸い上げすぐに反映できているところが大きいのではないでしょうか。

現に、お客様から「ちょうどこういう色が欲しかった」とか「こういう柄が欲しかった」という声をよく頂いています。小ロットで多彩な文様表現が可能なところも魅力ですね。業界全体には逆風が吹いている現状ですが、頑張っていただきたい作り手さんです。

 

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