かわむらの
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蘇州刺繍の黒留袖
今週は商品紹介用に黒留袖を撮影しました。順次アップしていきますが、せっかくなのでこちらでも取り上げてみます。
醒ヶ井からの一品。染加工は京都、最終工程の刺繍を蘇州の職人が施したものです。
刺繍の産地としての蘇州の評価は昔から高く、日本のものとは違う豪華さから礼装の装飾に多用されました。
職人仕事ですから手の良し悪しはもちろんありますが、それは日本とて同じことです。
第一礼装である黒留袖にも相応しい、ボリュームのある仕事が良いです。
黒留袖自体の需要は年々減ってきているのは事実ですが、求める方は良いものを探していますね。生産量も少ないですが、持っているお店は過去の秀作を在庫していることもありますから、今は逆にチャンスと言えるかもしれません。
もう一点。こちらはすべての装飾を刺繍のみで行ったもの。やはり醒ヶ井さんから入ったものです。
こちらは圧倒的な刺繍の存在感を楽しんでいただきたいですね。季節は限られますが、最近になって問い合わせが多くなってきている一品です。
国内外を問わず、伝統工芸の世界では継承が危ぶまれていますね。蘇州も例外ではないようです。そういった意味からも、逆にチャンスなのではないかと思う最近です。