かわむらの
日々

着物

手描きの被布

長く続いていた残暑から一転、肌寒いほどの気候になってきました。いよいよ秋が深まってきましたね。

秋の代表的な行事に七五三があります。以前の投稿でも書きましたが、コロナの流行が始まって以降、当店では七五三の相談や注文を受けることが多くなりました。多くのイベントが自粛されるなか、家族単位で行え、しかも子供の健やかな成長を祈る行事である七五三が見直されるのは、必然なことだったのかもしれません。

今年も既に多くの注文を頂いています。現在までのところ、当地での本祝いである七歳のお客様がより多く見られていましたが、これからは三歳の方が増えると予想されます。

全てを新しく作るケースが多い七歳に比べ、三歳では初宮参りの時の一つ身を使ってそれに帯か被布を合わせることが多くなります。比較的気軽に用意できることから、シーズンが近くなってからのご来店も多い傾向がありますね。

帯付きと被布姿のどちらが多いかを比較した場合、当地ではやはり被布の方が圧倒的に多いですね。三歳のサイズでの被布姿の可愛らしさは、その時特有のものですからね。頷けます。

と言うわけで、当店でも多様なタイプの被布をご用意しています。そのなかでも今日は、近年最もよくお声がかかる手描き友禅のものを紹介します。

ざっと上げてみましたが、手描きならではの柔らかな線は他の加工からは見られないものです。しっとりとした落ち着きがありながら、高い存在感があるのでやはり目を引きます。お客様の満足度も高いアイテムですね。

もう一方の帯付き姿では、大人ものの小袋帯を加工してオリジナルな祝帯を提案しております。またの機会で紹介しますが、こちらもなかなか面白いですよ。

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