かわむらの
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男物は裏が面白い

テレビを見るともなく見ていると、おせち料理のCMが流れたりするようになってきました。そうか、正月も近くなってきているんだと、今さらながら再確認させられます。

店の方でも、お正月を迎えるためのご注文を頂くようになってきています。目立つのが男物ですね。新しく誂える方もあり、家に伝わる着物を作り替える方もありますが、男物に共通するのが裏へのこだわりでしょう。

女性のものに比べて、男物はどうしても表に変化が少ないものです。もちろん、派手な柄物を選んでいけないことはないですけど、それはかなりの少数派ですよね。まして正月に家で過ごす向きには尚更です。

今日は、当店に在庫している男物の一部をのせています。どうぞご覧ください。

長襦袢、市松。基本的ですが渋い洒落感がある鉄板柄です。半分にして羽裏にも。

長襦袢、菩提樹小紋。

長襦袢、駒止。当地にも縁のある柄ですね。桶絞りをかけた本格派。こうした品が少なくなってきています。

額裏。作意は勉強不足で分かりません。落ち着いた雰囲気のなかに強い存在感があって面白い一品です。

額裏、恵比須大黒。今では珍しくなった織物の額裏です。縁起の良い意匠と併せ、ここぞの一着向きにいかがでしょうか。

最後も額裏。いつの時代も一定の需要がある柄ですね。こうした感覚もしっかり揃えています。

折からの物価高の波はこの業界にも押し寄せてきて、特に裏物などは目に見えて上がってきています。幸いにして当店では、今までに集めたものを価格を変えずに提案できますので、必要な方にとっては逆にチャンスと言えます。どうぞご一見ください。

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