かわむらの
日々
帯合わせ
塩瀬染帯 松に雨
セミフォーマルにも向く名古屋帯というアイテムが、ここ最近の当店で最も注目を浴びているものの一つになります。各取引先さんでもそれぞれの特色を生かし、素敵な品を仕上げてくれています。今回も面白いものが上がってきたので、ここでも取り上げてみます。
松文に降り注ぐ浮世絵的表現での雨を表した塩瀬地の九寸名古屋帯。制作はフジモトです。セミフォーマル向きな証として、同じくフジモト制作の付下げにのせています。
真糊を使用する本糸目友禅の精緻な仕事。金描きを加えることで、落ち着いたなかにも豪華さが増します。このあたりのひと加工が、塩瀬の染帯というアイテムをセミフォーマル向きに昇華させる秘訣の一つですね。
カジュアル向きにもしっかり対応できる証としては、こちらの西陣縞御召とのコーディネートを紹介します。重すぎることもなく乗ってくれているでしょう。
お出かけの機会が増えそうなこの春、こうしたアイテムへのご要望はより大きくなってきているように感じます。当店でもより面白い、より素敵なものを目指して仕込んでいきますので、どうぞご期待ください。