かわむらの
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帯合わせ

帯屋捨松夏八寸帯 波と蝶

行動制限がかからない日々が通常になってきて、今年は夏物にお声がかかることが多くなってきました。購入動機は様々ですが、イベントの復活があったり個人的にお出かけの予定を立てたりと言ったところです。改めて、私たちの商いも人の動きに大きく左右されるということを実感しました。

今日はこちらの帯を紹介します。

帯屋捨松の夏八寸帯「波と蝶」です。「ざっくりとした」という表現が相応しい、味わいのある蝶の舞。これを夏着物にのせてみます。

まずは、店頭でもよくやっている合わせ方。根啓織物の明石縮に。同系色の縞ですから、特に難しいこともなく自然に寄り添ってます。

波文の動きは強調されますね。

 

続いては、醒ヶ井の紋紗に絞りの着尺です。

流水の地紋に観世水。水の流れというテーマで全体をまとめました。地色も爽やかな水色で、帯との相性も良いですね。

 

最後は十日町の薄物紬で。これまでのものとは対照的に黒地で締めました。

他の色も入らず、文様も抽象的ですから、こちらも合わせるのに特に苦労はないでしょう。帯の明るさ、鮮やかさはより強調されますね。

 

夏物は個性のある面白いものが多いです。暑さから、夏の着物を敬遠される向きもありますが、ぜひ楽しんでいただきたいですね。

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