かわむらの
日々

帯合わせ

刺繍の染九寸帯 吹き寄せ

早朝から蝉の大合唱が聴こえるようになってきました。いよいよ夏本番です。人間を含めた生き物が活発に動き出す季節。今年はコロナの制限もなくなり、楽しみなことが多く待っていることでしょう。

ですが、ここでは敢えて季節を一歩進め、秋らしい一品を取り上げてみます。

全て刺繍で表現した吹き寄せ文様。村山刺繍店制作の一品です。

秋の風に落ち葉が舞う瞬間を写し取った文様です。描かれてはいない風の存在を感じることで季節を実感させるという、極めて日本らしい文様と言えます。

相方は二度染で飛び柄に竹文を表した小紋で。帯の文様を生かすべく落ち着いた感覚で。

こちらがハラ文。粋な表現の中に可愛らしさも感じさせる良品です。刺繍の存在感と併せ、見所の多い一品ですね。

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