かわむらの
日々

帯合わせ

となみ隆の袋帯 鳥獣戯画

学生さんたちは夏休みに入っているのですね。朝の商店街では、スポーツの合宿に来ているらしい一団が散歩する姿が見られます。また、全国的に有名になったレストランさわやかの前には、開店前から多くの人が行列を作っている姿が見られます。

皆さん、当地でそれぞれの夏の思い出を作っていかれることでしょう。地元の人間としてとても嬉しく思います。そして、私自身も、八月初旬に開催される富士宮夏祭りのため、今日から準備期間に入ります。学生さんとは違うあまり爽やかでない汗をかきながら、慣れない外仕事に勤しんできます。よろしくお願いします。

さて、今日も新入荷品があるので一品紹介します。

となみ隆さんの袋帯。得意にしている鳥獣戯画の世界を表したものです。

本家のとなみ織物でも看板的技法になっている紹巴の、絵画性の高さを存分に活かした一品です。

織機の仕事なので文様は固定されていますし、そんなに変化を望むことはできないものですが、となみさんの場合はごく小ロットで制作しその度に色を変えています。それも非常に凝った面白い色を出してくるので、そこに魅力を感じますね。この一品も使われている色の面白さ、それも土台になって生まれる柄のリズムが良いと思います。

着物は醒ヶ井さん制作の角通し小紋。ただの角通しではなく、敢えて不規則に文様を崩すことで動きを出しています。このリズム感と、地色に通ずるものを感じて組み合わせてみました。

今日も気温が高くなると予報されています。皆様どうぞご自愛ください。

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