かわむらの
日々

着物

付下げ「松と笹」

今日から、当地富士宮は富士山本宮浅間大社の秋祭り期間に突入します。例年、この秋祭りと五月の流鏑馬祭りが季節の変わり目を教えてくれると言われていますが、今年に限ってみると、秋の深まりを感じるよりも夏に少し戻ったかのような感覚を覚えますね。暖かいです。

とは言え、数年ぶりの規制のないお祭りということで、楽しみにしていた方も多いでしょう。大いに盛り上がってくれることを祈念しつつ、今日も通常営業です。

新作です。フジモトの付下げ「松と笹」

糊仕事の後に彩色。この細かな仕事の中に絶妙な色挿しです。深みのある地色の中で華やかに存在感を発揮していますね。

こういった感覚、当店でのフジモト作品ではよくご覧になっているかと思います。作りはじめた当初は中年以降向きというコンセプトでしたが、いざ店頭に並べてみると意外やそこよりも少し若い方からも注文をいただいたりしました。案外エイジレスなんですね。

個性がありますが、出過ぎることはなく至って上品です。季節に縛られない題材が選ばれてはいますが、これからの季節にもふさわしい感覚に仕上がっていますね。ぜひお楽しみいただきたい一品です。

それにしても、もう少し季節が進んでもらえないものですかねえ‥

©呉服のかわむら