かわむらの
日々

季節外れの暖かさが続いていましたが、それも流石にそろそろ終わりになりそうです。当地富士宮では秋の祭りを合図に炬燵を出す、と昔から言われていますが、まさか１１月に入ってからもシャツ一枚で過ごせるとは想像もしませんでした。祭りに参加した皆さんも、予想外の暑さに閉口したようです。

一転、気温が低くなり始めたら一気に寒くなりそうですね。人間は身勝手なもので、寒くなったらなったでまた色々と文句を言ってそうですが、とりあえずその季節らしい気候になってくるのには安心感があります。

そんな流れから、今日も羽織ものを取り上げます。

醒ヶ井が制作した絞りの着尺を羽織に、吉澤の紬と合わせてみました。羽織紐は翠嵐工房のものです。

ここでも何度か取り上げてきましたこの一点、醒ヶ井さんが旧知の絞り職人さんに声をかけて制作してもらった一連のシリーズのうちの一つです。雪の舞う情景を連想させる表現が、焦茶の地に映えます。渋い地色と可愛らしいモチーフのアンバランスさもなかなか面白いですね。

ベージュ系の紬は、織り方の変化でごく薄く大きめの市松になっています。一見ただの無地に見えますが、着姿では意外に存在感を発揮しますよ。画像でうまく表現できないのがもどかしいですが。

羽織る楽しさがわかりやすく感じられる組み合わせだと思います。憂なくおでかけできる今シーズンは、ぜひ羽織るお洒落を楽しんでください。