かわむらの
日々

帯合わせ

ヤツデ文様小紋

庭の南天は赤い実をつけ、柚子は黄色く色づいてきました。休日にそんな光景を眺めていると、ああ、その季節なんだなと改めて感じさせられます。季節によるそういった変化も楽しいですが、変わらずに青々とした姿を見せてくれるものからはある種の頼もしさを感じたりしますね。うちの庭ではヤツデがその代表です。

その強い生命力に魅力を感じてか、意外に着物の文様としてもヤツデは選ばれています。当店にもおりますので、今日はその一品を紹介します。

フジモト制作の小紋。ヤツデを大きく全体柄で表現しています。相方は植山正織物のすくい織八寸帯。

元々、羽織にも向く小紋というお題で制作してもらったうちの一点なんですが、小紋として着用しても存在感があり面白いですね。型と手挿しの併用で、深みのある表現ができています。

植山さんの八寸、柄名は「幻想」

こういう抽象的文様の帯は、モチーフがはっきりしている着物の相方として非常に助かります。格調の高くない表現で申し訳ありませんが、いわゆる守備範囲の広い一品ですね。花柄にもオリエンタルな柄にも、無理なく寄り添ってくれます。

個性がありますが、落ち着いて上品な着姿になる組み合わせです。おすすめです。

 

©呉服のかわむら