かわむらの
日々

帯合わせ

長井紬の綾織着尺と塩瀬染帯

年末を迎え、やっぱり正月に着物を着てみようと思い立つ方も多く、誂えとメンテナンス両方とも忙しくなってきました。呉服屋としてはありがたいことです。悉皆や仕立て各部門の悲鳴には耳を塞ぎ、ギリギリまで何とかお受けする所存でおります。

さて、そんな中でもまた新たに入荷してきています。ちょうど良い感じだったので、組み合わせで紹介します。

長井産地の着尺にフジモトの塩瀬染帯。

産地の呼称として長井紬と紹介しましたが、いわゆる紬の節のある感覚とは違い、平織のツルッとした手触りに仕上がっている織物です。黄八丈のそれに近い感覚ですね。羽織、特に男物にしても良いかなと思って仕入れてみたものですが、せっかくなので長着としても紹介してみました。

塩瀬染帯の文様は、付下げなどでもよくやりました破れ霞。このシュッとした表現が根強く人気を保っています。名古屋帯のポイント柄としても粋に上品に存在感を示してくれていますね。

ハラ文。シンプルな組み合わせではありますが、キリッとした着姿に仕上がることでしょう。季節問わずにおすすめです。

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