かわむらの
日々

帯合わせ

単衣から夏向きに

まだ二月の半ばではありますが、今日はちょっと単衣から夏向きの組み合わせを紹介します。

共にフジモト制作の小紋と染九寸帯。「霞ぼかしに雲」と「芽柳に蛙」です。

浜ちりめんの薄物地。絽や紗のような完全な透け感ではなく、あくまでそのまま薄物といった感覚です。最近はこういう生地が増えましたね。単衣から夏の季節にかけて通しでいってしまおうという狙いです。季節がはっきりとしない昨今の気候に対応してのことでしょう。

染九寸帯の地は北近江の浅井紬の薄物。こちらも透け感は強いものではないです。題材的にも、単衣から夏にかけて長く楽しめる感覚ですね。

茫洋とした大空と地に遊ぶ蛙の対比。軽い描き味の中に深い世界が広がります。そんなことは特に考えずとも、初夏から盛夏にかけて長く楽しんでください。

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