かわむらの
日々
帯合わせ
瓢箪に鈴虫
今日からは三月。正月から色々なことがありましたが、季節はちゃんと巡り来るものですね。冬の厳しさが段々と春に変わっていくのを感じられると、自然と気持ちが明るくなってくるようです。春よ来い、早く来い。
紹介品は春を通り越します。
フジモト制作の夏物小紋「蔓に瓢箪」に、醒ヶ井の絽染帯「団扇」を合わせてみました。この組み合わせ、昨年にもここで紹介していることに今気づきましたが、おすすめしたい組み合わせですのでそのまま続けます。お暇のある方は昨年のも見てあげてください。
夏物とは言っても、絽や紗のように強い透け感があるものではなく、全体的に薄物といった感覚で織られた生地を採用しています。こういった生地が最近増えていますね。気候の変化に対応して、暑さが増してきている単衣の時期にも行けるようにしているのでしょう。
蔓の動きと団扇の組み合わせで、風を連想することで涼を感じるのが狙いです。団扇に止まる鈴虫もアクセントというか、瓢箪との組み合わせでは隠れた主役です。風と音で涼を得る。
三寒四温と言いますように、まだまだ肌寒い日が続くことでしょう。夏物なんか見せられても、という声も聞こえてきそうですが、今から夏準備をしていただけたらという店側の思惑も入れつつ、この時期に紹介させていただきました。