かわむらの
日々

帯合わせ

絽の小紋と紗九寸帯

今月は何だか慌ただしく、気がつけば投稿をずいぶん開けてしまっていました。そのうちに看板ツバメのよしこちゃん(仮名)はむくむくと巨大化し、親よりも大きくなってしまいました。

今年の親ツバメは一人っ子政策を選択したようで、エサも集中したのでしょう。それもよしこちゃん(仮名)の成長に寄与したようです。巣が小さく見えるくらい大きくなってしまって、飛べるのかどうか心配していましたが、つい先ほど商店街の皆さんが見守るなか飛び立っていきました。無事に育ってくれて嬉しかったですが、同時に一抹の寂しさも覚えました。出会いと別れは人の世の常ですね。

今日はそんなわけで、ツバメ的コーディネートで行ってみます。

型を使ってぼかしに染め上げた絽の小紋に、紗の九寸名古屋帯を合わせました。小紋は醒ヶ井制作、帯はとなみ織物です。

ツバメの色を見てたら思いついたわけで、相変わらず自分の短絡さにため息が出そうですが、モノトーン系のまとめ方として悪くないと思っています。夏の黒地もなかなか良いでしょう。

今年はお出かけの機会も増えているようで、単衣や夏物の引き合いは明らかに強くなってきています。ここでも何度か申し上げていますが、身軽に装える夏は和装入門には適した季節です。それもあまりに暑くなりすぎる盛夏でなく、今くらいの時期が。興味を持っていたけれども今まで躊躇していたという皆さん、今年はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

©呉服のかわむら