かわむらの
日々

帯合わせ

刺繍九寸帯

先日、仕入れと娘の大学見学、さらに家族旅行を兼ねて京都に行ってきました。いつもは早朝に家を出て夕方まで、まさに駆け足とはこの事と言った感じで取引先を回ってきますが、今回はそんなわけでゆっくりとしてきました。

子供の希望で本当に久しぶりに清水周辺を歩いてきましたが、まあ見事なくらいに押し寄せてくる外国の人、人、人。もはや完全にジャックされているの感がありましたね。寸足らずの浴衣を着て大声を出しながら集団で歩くフォーリナー。あまりに立派な体格をヴィヴィッドな花柄の浴衣に身を包んで大足で歩くフォーリナー。ちょっと不思議な光景に違和感を感じながら歩いていると、店の人が私にまで英語で話しかけてきます。一体どこの人間に見えたのでしょうか。

それぞれ自分が満足していれば良いのでしょうし、そこに文句をつける気もありませんが、もう少し色々な意味で落ち着いていってくれることを望みますね。結果的に誰も得をしないような気がします。

さて、肝心の仕入れなんですが、お客様からご要望のあった小物を中心に入れてきました。特に当店が弱かった帯留などを数多く選んできましたが、それらはまた別の機会に取り上げます。

刺繍の九寸名古屋帯。とある取引先が職人さんに直接発注しているもので、私たち小売店の要望をよく反映してくれているシリーズです。

当店好みの色と雰囲気。あまり色を入れないようにと私たちもよく言いますが、このシリーズに関しては他店からもそういう声が届いているそうで、結果的に当店向きな感覚が多く上がってきています。

北川のカチン摺更紗小紋に載せてみました。清水で見たフォーリナーの皆さんの姿が影響したわけではないですが、エキゾチックな感覚ですね。

他の色も入れてきており、色による雰囲気の違いも見てもらいたかったのですが、なんと到着1日にしてお見分けいただきました。必要に応じて再発注しますので、またその時に紹介します。

秋はまだまだ先になりそうですが、今年の秋冬に向けては着る楽しさを味わえる品をより多く揃えていくつもりです。乞うご期待です。

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