かわむらの
日々

帯合わせ

サンタクロースの帯合わせ

12月に入り、今年もあと何日とカウントダウンできるようになりました。思えば春に突然のウィルス騒ぎが始まり、結局それに振り回され続けた一年になってしまいましたね。来年こそは落ち着いて暮らせる日々を取り戻したいものです。

さて、12月といえばこのイベントが待っていますね。クリスマス。独身時代には「宗派が浄土真宗ですから」と言う理由で距離を置いていた同イベントも、結婚して子供が生まれてからは歩み寄らなければいけないようになり、最近ではむしろ率先して楽しめるようになってきました。

そんな、こちら側の事情はさておき、今日は当店在籍のクリスマス柄の帯を取り上げて、コーディネート例をいくつか上げていきます。

まず、帯はこちら。

西陣まいづるの九寸帯です。お太鼓にサンタさん。もうストレートにクリスマス用な一品ですね。

こちらがハラ文。トナカイとソリも登場。

主題が帯ではっきり表されているので、着物はそれを修飾する背景になってもらうように選んでみました。ちなみに、選び方には何ら芸術性も思想もないことを先にお伝えしておきます。

まずは、フジモト制作の小紋「霞ぼかし」を、なんとなく降りだしそうな空に見立て合わせてみました。今日のコーディネートには、この「なんとなく」がキーワードになります。

染の北川小紋。南天の実の赤になんとなくクリスマスっぽさを感じて。クリスマスが過ぎたら帯を変えてそのまま正月に向かえます。現代的日本人らしい使い方。

醒ヶ井の小紋。紐文様は本来、王朝文化の優美さを表現したものですが、ここではやはりなんとなくクリスマスムードを感じて合わせてみます。

千切屋(制作は岡重)小紋、花七宝。七宝というお宝をサンタの袋の中身に見立てます。地色の雰囲気もなんとなくクリスマス。

最後は付下げに乗せてみました。制作は千切屋。市松取りの中で転がる宝尽くしのお宝たちを、やはり袋の中身に見立てました。白に近い地色は雪景色にも繋がるかなと。

以上、かなり強引にクリスマスコーディネートを敢行してみました。せめて目だけでも楽しんでいただければ幸いです。

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