かわむらの
日々

帯合わせ

二度染縞小紋 

商店街に身を置いていると、この時期にはハロウィンなどというイベントが開催されたりします。ここ十数年の間に急速に広がってきましたね。月末に近い日曜日に行われることが多いようで、昨日は当商店街でも近隣の商業集積地でも仮装した子供たちの姿が目立ちました。

そして当地では、十一月の初めに富士山本宮浅間大社の大祭が斉行されます。欧米のお祭りを楽しんだ直後に自分たち古来の祭に立ち返る。クリスマスから正月にも通じますが、この辺りの日本人らしいドラスティックな変身ぶり、楽しければ別にいいじゃん的なスタイルは個人的には嫌いじゃないです。平和の根本ってそんなところにあると思います。

さて、前振りとは全く関係ないですが、今日も新しく入荷したものを紹介します。

黒に染めた上から小紋染した縞文。北川の流れを汲む染の一富司制作です。旧ブログを遡ってもらうとかなり出てくると思いますが、二度染由来の深みある表情が当店の顧客様から強い支持を受け、定番で扱っていたアイテムを復活させました。

無地感覚でもあるので幅広い帯合わせをしていただけます。一例として、青系の一品に吉澤の九寸染名古屋をのせてみます。

落ち着いた感覚の唐草文。色の系統も近いのでしっとり上品にまとまっています。お茶席、普段使いを中心に幅広い目的で着用できますね。落ち着いているが決して地味というわけではなく、深みを感じさせる感覚があるシリーズです。おすすめです。

 

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