かわむらの
日々

帯合わせ

青で合わせました 付下げと九寸帯

先週末はお日柄も良かったので、顧客様のところで結婚式や茶会などが数多く行われました。そこに向けての準備のご相談をずっと受けてきたので、当店としても肩の荷が少し降りたように感じる週明けを迎えています。

気温の方も急降下ですね。待ちに待った着物着用に相応しいシーズンの到来でしょうか。そう言いながらまた季節外れの高温になるのではないかと疑心暗鬼してしまいますが、衣服を重ねていく楽しみをそろそろ味わいたいものですね。

今日は付下げの組み合わせを一例。

フジモト制作の付下げ「地紙取りぜんまい」に梅垣織物の九寸帯「乾山絵皿文」を乗せてみました。

地紙取りの中で展開される細かな友禅の仕事が見どころの一品です。それにしても、この描き方なら源氏香が主役ではないのかという疑問が湧いてきますが、フジモトさんの中ではゼンマイの方が重要なんですね。そういうところも当店と気が合う要素の一つかもしれません。嫌いじゃないです。

前々から、これに関しては青を効かせたコーディネートをしたいと思っていたので、現在の在庫の中ではこの梅垣織物九寸帯が一番の候補です。品名通り、尾形乾山の絵皿に文様取材した一品。こうして合わせてみても感じられますが、袋帯にも決して負けない風格があります。梅垣さんの九寸帯はそこが魅力なんですね。紬や小紋などのカジュアルからセミフォーマルまで、幅広く締めることができます。質の高さゆえに可能なことだと言えます。

©呉服のかわむら