
かわむらの
日々
明石縮と西陣絽つづれ帯
東海地方も梅雨入りしたということで、ジメジメとした日々が続いています。早くスカッとした天気になることが期待されますが、そうなるとまた去年のような猛暑がやってくるのでしょうか。いずれにせよ、これからの季節は呉服屋泣かせであります。
今日はこんな組み合わせで。
十日町根啓織物の明石縮に、西陣都織物の絽つづれ八寸帯です。
レモン系の黄色にライトグリーンの縞文が表された一品。呉服屋らしからぬ色の表現をしてしまいましたが、この文様は昭和初期くらいの明石縮全盛の頃に実際に織られていたものの復刻版ということです。この時代の柄って意外にポップな感覚が多いですよね。
対して、都の絽つづれは今年の新入荷からの一品です。ライトな感覚の色に共通するものを感じて合わせてみました。
都の絽つづれですが、今年をもって製織をやめるという話を聞きました。比較的気軽に購入できて、これからの気候には着用期間も伸びていくように思うのですが、ものづくりの世界もそれだけ大変ということなんですね。
素敵なものがなくなっていかぬよう、しっかりと魅力を伝え続けていかなくてはと改めて思う今日この頃です。