
かわむらの
日々
無双帯 月に柳
今日は少し変わった向きの一品を紹介します。
曇りがかった月夜をバックに柳が揺れる、幻想的な情景を描いた九寸名古屋帯。
早々に種明かしをしますが、月に見立てた円相は帯芯の部分に描かれています。
薄く織られた小千谷紬の表地に表された友禅と重ねることによって、一つの文様として完成します。霞がかったような月夜の雰囲気と、柳を揺らす風や空気感まで感じられそうな味わい深い感覚に仕上がっていますね。
ハラ文。
着物でいうところの紗合せのような感じですね。季節としては単衣から、夏にも締めていただいて構わない用に考えております。体の動きによってまた違う表情が出るので、実際に着用した時に新たな楽しみを発見できるのではないでしょうか。