かわむらの
日々
青海波の九寸帯に鯛の帯留
なるべく毎日更新を目標としながら、なかなか達成できずにいるこの「かわむらの日々」です。定休日明けの昨日などは必ず更新しなければいけないのですが、そんな日に限って次から次に用事が入ったりするものです。
昨日は午前中に事務的なことを済ませ、午後は数件のお届けものをしてその後に店の仕事をという算段でいました。まず一件、無事にお渡しして喜んでいただき、ちょうど収穫したところの野菜をいただきました。当地では兼業で農業を営んでいたり、農業でなくとも田畑を代々持っているので野菜や米を育てている家が多いのです。当地ならずとも、まだまだ地方はそういう形態が多いですよね。自然、お裾分けにあずかる機会も多くなります。
で、二件目です。無事に納めた後やはり野菜をあげるとお声かけいただき、今度は一緒に畑で収穫させていただくことになりました。ネクタイ姿ですが気にせずに、楽しみながらトランク一杯に野菜をいただきました。走行中の僕の車を後ろから見ると、呉服屋というより移動販売の八百屋さんのようだったことでしょう。
二度あることは三度ある、で三件目。用事が済んだ後、かけていただいた言葉が大根が収穫時だと。またしてもネクタイ姿で畑に入り大根を抜かせていただきました。
自宅に戻り、いただいた野菜を玄関に積んでいくと、まるで我が家は昔ばなしの傘地蔵の家のよう。「これで無事に年が越せるだ!ありがたやありがたや」と、ひとり物語に出てくるお爺さんの真似などして悦に入っていると、また電話が。親戚の家から野菜が出来たの便りです。本当に皆さん、感謝感謝です。
店にいるより畑にいる時間の方が長い、そんな一日でありました。今日は反対にしっかり予定の詰まった一日です。
今日はこんな紹介品です。
青海波を織り出した九寸帯に、地元の造形作家佐野彰秀さんに制作していただいた鯛の帯留をのせてみました。
柘を素材に、リアルにして少しユーモラスに表現された鯛。波文様にのせるとやはり生き生きと見えますね。最近、嫌なニュースが多いですから、せめてこういったところだけでも賑々しく、福々しく行きたいものです。
色々あった令和二年も、残すところあと二週間を切りました。感染を防ぐために静かにしないといけない年末年始ですが、心の元気さだけは忘れずに行きたいと思っております。どうぞ今後も宜しくお願い致します。