かわむらの
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魑魅魍魎の世界

以前どこかで記してあるかもしれませんが、子供の頃、水木しげるさんの描く妖怪の世界に妙に惹かれたものでした。おどろおどろしいのだけれど、どことなくユーモラスで、可愛らしい。鬼太郎はもちろん、妖怪図鑑なども買ってもらって飽きずに眺めていた時期があります。

ほどなくして、水木さんが描く世界のルーツは日本の歴史に深く根付いたものだと気づきました。古くから伝わる説話に登場する日本の魑魅魍魎たちは、まさにおどろおどろしくもユーモラスな存在です。今日の紹介品の題材である百鬼夜行図に出てくる妖怪たちもまた然り。

麻地に素描きで妖怪たちを表した九寸なごや帯。数年前、醒ヶ井さんの職先でこういうタッチが上手な人がいるということで描いてもらったものです。違う妖怪が太鼓柄になっているものを商品紹介ページに載せているので、そちらも合わせてご覧いただけたら幸いです。

風神雷神図など他のモチーフも描いてもらったのですが、それらは早くお嫁入りしてこの魑魅魍魎たちは未だに在籍しております。自分が好きだから良いのですけれども、やはりちょっと行き過ぎなんでしょうかね。

こちらハラ文です。上の一つは鬼と言われているようですね。

反対にしてみて、上になったこの一匹。調べてみると布を被って前が見えなくなったキツネという説があるようですが、もはや妖怪でもないじゃないですか。何で「百鬼」に加わってるのと突っ込みたくもなりますが、いやいやそんなところがまた何とも愛くるしいのですね。

夏のお洒落着に、特に夜の集まりなどに締めていただけば面白いのだろうなと、そんなことを思いながら日々眺めております。

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