かわむらの
日々

帯合わせ

天と地、じゃないですけど…

数ヵ月前に発注してあったフジモトさんの品が届き、これで浴衣を含めた夏物が全て揃いました。昨日ここで紹介した信州紬染帯もそうですが、今日はより夏らしい一品を取り上げてみます。

フジモト得意の霞ぼかしに文様化された雲を手描きで表した小紋に、水辺に遊ぶ蛙の姿を洒脱な表現で描いた染帯。こちらもフジモト作品です。

素材について説明しますと、小紋は薄物に織られた浜ちりめん地を使用しています。絽や紗のような透け感ではなく、全体的に薄いという感じの仕上がり。拙い説明でよく分からないかもしれませんが、完全に透けてるという感じではないと言うことです。最近こういう生地が増えましたね。

帯の方は五泉の駒絽です。この組み合わせで、盛夏はもちろん単衣の一時期までカバーして着られそうですね。気候が昔と大きく変わってきていますから、対応策としてこれは有りだと思います。

文様としての組み合わせは、大きな空と小さな水辺の世界を表したという感じです。「天と地」なんて大袈裟な表現をタイトルにしましたが、小さな蛙が見上げた大空ということで何やら教訓めいた感想を持っていただけたりしたら幸いです。

 

 

 

 

©呉服のかわむら