かわむらの
日々

帯合わせ

夏小紋と夏紬帯

先日の夜、外出先からの帰宅時に大雨に見舞われるという事態に遭遇しました。ちょうど田園地帯の真ん中の道を走っていると、田んぼとの見分けがつかなくなったのか道路でたくさんの蛙がジャンプの共演です。轢いてしまわないように気をつけて走りましたが、あれだけいたら少しは犠牲になってしまったかなと思うほどの数が出ていました。この季節あるあるです。

夕方になっても明るい時間が伸びて、生き物も元気に動き始める。自然と人の気持ちも上がってくる時期ですね。今年は特に人の動きも目立って増えて、明るいムードを感じています。

今日はこんな組み合わせで。

引き染ぼかしに瑞雲を飛び柄に配した夏物小紋に、薄物の浅井紬に柳と蛙を表した染帯です。

制作はともにフジモト。曙とも夕空とも取れる小紋と、水際の小さな世界を描いた帯の表現の対比がなかなか面白いでしょう。生地感をうまく写せていませんが、小紋、帯ともに絽や紗と比べて透け感はそう強くなく、単衣時期から夏にかけての着用を想定しています。最近そういう生地を選択するメーカーさんが増えましたね。伝統産業も時代に合わせてきている一例です。

ハラ文です。小粋な雰囲気。

時期も場所も幅広く着られるところも魅力ですね。おすすめな組み合わせです。

©呉服のかわむら